フッ素コーティングで虫歯は防げる？
「歯にフッ素を塗る（コーティング）することで、虫歯予防になる」と聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。しかし一方で「よくわからなくて不安だからフッ素を使ったことがない」、「歯科医におすすめされるがままフッ素コーティングをしたがその目的をよく理解していない」方もいらっしゃるでしょう。そこで、フッ素コーティングにはどんな意味や効果があるのかを具体的にご説明します。
普段の生活で甘いものを食べることもあるでしょう。そうすると、虫歯菌から作られる酸により歯が溶けてしまう恐れがありますが、フッ素コーティングをしていれば、歯の抵抗力が強まり丈夫になるので、虫歯になるリスクを減らすことが可能です。
具体的に説明しますと、フッ素には虫歯菌の酸の生成を抑制する働きと、歯のエナメル質を再生する機能があります。もし虫歯になりかけてしまった歯があっても、初期の虫歯の歯であればフッ素により元に戻せるかもしれません。ただし、歯科医院でフッ素コーティングをしたからといって、虫歯が全くできなくなるわけではありません。あくまで虫歯予防を強力にサポートしてくれる存在として考えてもらえると良いでしょう。しっかりと歯磨きをして、食生活にも気をつけることはこれまで通りに続けていく必要があります。
ご家庭での歯磨きに、フッ化物（1000~1500ｐｐｍ程度）の入った歯磨き粉や洗口液を使うのも効果的です。
それではなぜ歯科医院でのフッ素コーティングは必要なのでしょうか？
自宅ののフッ素よりも、歯科医院で扱うフッ素は濃度が高く、効果が長持ちします。
そのため、3~4か月に1回の定期的なフッ素コーティングをおすすめします。
フッ素は小さいお子さまから大人の方まで、幅広く使用することが可能です。
日々の歯磨きだけでは、虫歯を予防するのには不十分な部分を補っていきましょう。
なお、歯科医院で使用するフッ素は高濃度といっても安全は高く、万が一飲み込んでも健康面に問題はありません。
ですので、小さなお子様にも安心して使用できます。
歯科医院でフッ素を塗ったら、約30分飲食を控えるだけで、その後は通常通りに過ごすことができます。
また、フッ素と併用しておすすめなのが、キシリトール入りのガムやタブレットです。
樹木から採れる糖で、虫歯菌が代謝できないものになり、虫歯菌の活動を弱らせる働きがあります。食後や間食の代わりにキシリトールを是非取り入れてみてください。
フッ素コーティングは、お子さまの「生えたばかりの歯」を守るのはもちろんのこと、大人の方の「根面虫歯」の予防にも非常に有効です。生涯にわたりご自身の歯で過ごすために、ぜひフッ素コーティングを上手に活用して歯の健康を守っていきましょう。